【資産運用の基礎】つみたてNISAをわかりやすく解説

米国株投資

こんにちは。甘鯛です。
今回はお金を「増やす力」の点から、つみたてNISAについて執筆します。
資産運用を検討する上で、今や欠かせない存在で、利用価値が大いにあります。

私自身、制度開始時の2018年から制度利用し運用を継続中。
つみたてNISAについて、独自の視点からポイントを絞り解説します。
過去記事でお伝えの通り私の場合、投資対象は一貫して米国。
以下をあわせてご参照頂くことで、本記事の理解が一層深まる内容となっています。

結論

早速ですが結論から!
つみたてNISAは多くの方にオススメできる制度
つみたてNISAのオススメポイントを3つ挙げると下記になります。

  1. 老後資金の確保
  2. 運用益に対して非課税
  3. 長期・積立・分散投資が効率的に実行可能
・資産運用を何から始めれば良いかわからない、
・若いうちから資産運用する必要性がわからない、
・国の制度を利用してお得に運用を始めたい、

本記事がこうした方々の参考になり、お役立てできれば嬉しいです。
つみたてNISAの概要については、金融庁Webサイトをご覧ください。

つみたてNISAは、個人的に素晴らしい制度と考えています。
まずは、一般NISAとつみたてNISAの違いを解説の上、
以降は各ポイントをそれぞれ掘り下げ、解説を進めます。

一般NISA・つみたてNISA

一般NISAとつみたてNISAの違いについて、触れておきます。
まずNISAは「Nippon Individual Savings Account」の略称になります。
つみたてNISAは、一般NISAと同様、投資による利益が非課税になるという点は共通。
しかし、投資可能な金額、非課税になる期間、金融商品の種類など、
異なるポイントがいくつかありますので簡潔ですが、まとめておきます。

《対象商品》
一般NISAの場合、株式、投資信託、ETF、REITなどの金融商品に自由に投資することが可能。
つみたてNISAでは、選べる商品が金融庁が設けた基準をクリアした投資信託に限定されます。

《非課税投資枠・期間》
一般NISAでは、年間120万円の非課税枠を最長5年間運用することができるので、最大で600万円。
つみたてNISAでは、非課税枠は年間40万円ですが、最長20年間の運用が可能で最大で800万円。

《発注タイミング》
一般NISAでは、選んだ金融商品を売買するタイミングは投資家の自由。
つみたてNISAでは、「毎月」「毎週」「毎日」というように、あらかじめ購入頻度を決め、
事前に決めた購入日に定期的に金融商品をコツコツ買う、積み立ての制度設計になっています。

両制度の違いを整理すると、つみたてNISAは一般NISAよりも商品選択や売買の自由度が低く、
「長期の積み立て投資」が制度のコンセプトとなっています。
よって、後に向けた資産形成を行う目的から逆算すれば、つみたてNISAがベターになります。

老後の資産形成のように20年先を見据えた長期の資産運用では、売買による取引ごとの利益よりも
「年利(資産に対して年間どれくらいの利益を出せたのか)」が重要になるからです。
*今回は、数値データを用いた両者の損益シミレーションは行いません。

制度利用時の最大投資可能な期間、最大投資可能な金額の違いから、
短中期的に株式の売買で利益獲得が目的なら一般NISA
長期的に投資信託で老後資金の確保が目的なら、つみたてNISA、が適していると言えます。

老後資金の確保に最適

とはいえ、まずは資産運用の目的を明確にする必要があります。
なぜなら、私にとって、つみたてNISAは素晴らしい制度であると認識していても、
投資家の収入、年齢など様々な要素や目的により、価値判断が異なる可能性があるからです。
上述の通り、仮に老後資金の確保に主眼をおくならば、つみたてNISA制度はオススメできます。

老後2000万円問題と言われるように、
公的年金だけでは老後に2000万円不足するととりだたされたのは記憶に新しいでしょう。
では、2000万円の資金を確保していく上で、どのような有効な手段があるのでしょうか?
資産運用の点から検討すれば、iDeCoとつみたてNISAの併用がマストであると私は考えます。
*iDeCoについては、特徴が多い制度ですので、別記事化の予定。

例えば、毎月10万円ずつ銀行へ預金すれば、16年8カ月間で2000万円の貯金が可能。
ところが、実際に毎月10万円も預金できる人は少数派ではないでしょうか。
また、大手銀行の定期預金の金利は年約0.01%の低水準で、お金はほとんど増えないのが実態。
こうした課題を解決する手段が、iDeCoやつみたてNISAなどの資産運用になります。

つみたてNISAの場合、年40万円の上限で、最大20年の長期的な視点で継続できる運用設計。
資産運用を長期期間、実行していくことで、複利効果を生かしやすくなります。
複利とは、利益に利益がつくこと。雪だるまを転がすことで次第に拡大していイメージ。
「お金に働いてもらう」と言われるのは、まさにこのことです。

後述しますが、つみたてNISAの1番のメリットである、最大20年の非課税期間に加え、
資産運用の基礎的な考えである、長期・積立・分散投資を実行するデザインになっているため、
老後の資金確保を実現する非常に有効な制度であると位置づけられます。

運用益に対して非課税

私が考える、つみたてNISAの最大の魅力がこちら。
積立投資で得た運用益(利益)にかかる税金がゼロです。
本来、運用益に20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)が課税されます。
一方、つみたてNISAを利用することで非課税になりますので、普通に投資を行うより効率的。

しかも、この非課税期間が、最大で20年間になります。
運用額の増加に比例し、運用益が増加し、課税額を意識しますが、つみたてNISAなら安心です。
大学1年時に投資を開始した私からすれば、もっと早くほしかったと思わせる素晴らしい制度。
国内において、非課税での運用は例外的なので、資産運用の一歩として利用しておきたいですね。

長期・積立・分散

私が投資活動で心がけているのは、長期・積立・分散の3つです。
大学1年時にはじめて投資を開始。ところがその直後、運悪くリーマンショック直撃。
試行錯誤の末、私の投資方針として3つの軸が確立されました。

1.株式の長期投資による優位性
端的に言うと、時間を味方にする投資手法になります。
株式を時間に比例し長期で保有し続けることで、
安定した高い収益率を得る可能性が高く、株価の変動幅を抑え込める可能性が高いです。

出典:『株式投資の未来 永続する会社が本当の利益をもたらす』ジェレミー・シーゲル著

上記は株式投資のバイブルである『株式投資の未来』からの各アセットの推移データ。
この本では、多くのデータから、株式を長期保有することの優位性が語られています。
データでは、1801年に1ドル投資していたと仮定した場合のリターン推移を示しています。
株式のリターンが他の資産を凌駕していることがわかります。
株式は短期で荒い値動きですが、長期のパフォーマンスは圧倒的な結果になる公算が大きいです。

2.積立投資の仕組み化
本記事では深掘りしませんが、一括投資と積立投資では、
どちらのパフォーマンスが、優位であるかについては議論の余地があります。
ですが、間違いなく言えることは、株式を定期買いすることで、リスク分散されていることです。

市場のパフォーマンスが右肩上がりである前提では、
可能な限り多額で一括買いする方が合理的で、資産拡大に繋がる可能性が高いです。

ところが、市場の大筋の方向性をとらえることは可能でも、的確な暴落タイミングは読めません
あとから振り返り、安く買えた、あるいは、高く買ってしまった、といった結果論です。
なにより、運悪く大暴落が起きたら精神的に相当厳しいので、メンタル面への配慮も不可欠。
↑投資開始時の私がまさにこれ。歴史的な金融危機・リーマンショックが直撃…

以上より、的確な投資タイミングをはかる一括投資の難しさがわかります。
その代案となるなのが、時間分散により、定期買い付けを行う積立投資です。
正確な市場動向はプロでもわかりません。だからこそ、「毎日」「毎週」「毎月」のように、
買い付け頻度を固定し無感情かつ機械的な買い付けを実行していく方が、
市場平均リターンを狙う上で、現実的で理にかなった投資手法であると言えます。

このように時間分散することで、投資を継続し、得られるメリットの方が大きくなります。
先述の通り、長期間で右肩上がりの市場であることが前提で、投資対象を誤らないことが肝要。
いずれにしても、何もしないとう選択がデメリットであるのではないでしょうか。

3.分散投資を実現
こちらはサラッと解説していきます。
分散投資では、対象の「エリア分散」「銘柄分散」、期間の「時間分散」などに大別されます。
つみたてNISAの設計上、分散投資の要素をそれぞれクリアしていると言えます。

なぜなら、投資対象として金融庁が承認した投資信託に限定されていることに加え、
先に述べた積立投資による長期視点での定期買い付けを継続していくことになるからです。
ただし、「エリア分散」に関しては、米国や日本か全世界などの選択幅がありますが。

オススメの投資対象

私の場合、投資対象を米国に絞っているので、つみたてNISAでの投資信託の選択も限られます。
選択基準は3点。

1.投資対象が米国
2.信託報酬(実質的な手数料)が安価
3.純資産総額が増加傾向

つみたてNISAで、3つの基準を満たすのは以下になります。
SBI・V・全米株インデックスファンド
楽天全米株式インデックス・ファンド
SBI・V・S&P500 インデックス・ファンド
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)インデックスファンド

大まかな違いとして、米国を代表する指数であるS&P500(米国約500社)、
VTI(米国約4000社)の差になりますが、パフォーマンスとしては大差はありません。
個人的には、小型株〜大型株へより包括的に投資可能なVTIを選好しますが好みの問題です。

各ファンドの違い、S&P500とVTIの違い、証券会社などについては、別の機会に解説します。
つみたてNISAを利用し投資対象が米国であれば、上記4ファンドはいずれもオススメできます。

*約20年間のVTIのパフォーマンス

まとめ

繰り返しですが、つみたてNISAは、多くの方にオススメできる十分に利用価値がある制度です。
確かに、より早くリターンを求める投資・投機手法は沢山あります。
米国のレバレッジETFへの集中投資、BTCやETHなどの仮想通貨に偏重したポジション取りなど。
大学在学時の私なら、こうしたものに手を出していたかもしれませんね 笑。

ところが、ソッコーでお金もちになるには、それ相応のリスクが伴うことを忘れてはいけません。
相場の乱高下はもちろん、リーマンショック・コロナショックなどの大暴落、リスク許容度など。
また、リーマンショック時に実際に体験済ですが、メンタル面で非常に辛いものがあります。

税制優遇枠で時間を味方にしつつ、リスク分散をはかり、長期的な運用を行うことで、
無理なく着実にリターンを目指す制度設計されているのが、つみたてNISAの魅力。
資産運用の第一歩として、優先的に検討していきたい素晴らしい制度になります。

*投資活動は、あくまで自己判断でお願い致します。

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つみたてNISA優先で楽天ポイントをゲットしながら、効率良く投資していくのはオススメですね。

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