【米国株投資家の理想形とは?】アセットアロケーションが9割【最適解の提案あり】

米国株投資

こんにちは。甘鯛です。
今回は「資産運用に欠かせないアセットアロケーション」がテーマです。
資産の選別及び保有比率の決定は、資産形成を大きく左右する最重要な要素。

・そもそもアセットアロケーションとは?
・優れた対象に絞ればそ意識する必要はないのでは?
・アセットアロケーションの理想形や具体案はどのようなもの?

本記事は上記のような読者様の課題解決にお役立てできる内容になっております。
以降では各項目ごとに掘り下げて解説を進めていきます。

結論:アセットアロケーションで運用成果の9割を決定

早速ですが本記事の結論から!

資産運用における成果は、アセットアロケーションで9割が決定。
アセットアロケーションを念頭においたポートフォリオの構築こそが、資産運用のほぼ全て

本記事で1番お伝えしたいこととしては、上記の通り。
まずは、アセットアロケーション、ポートフォリオの言葉の意味を整理しておきます。
両者とも似ている言葉なので、しっかりおさせておきましょう。

アセットアロケーションとは、運用する資金を国内外の株や債券などにどのような割合で投資するのかを決めることをいいます。アセットとは「資産」、アロケーションとは「配分」という意味を持っています。

資産は、大きく分けて「現預金」「国内株式」「国内債券」「外国株式」「外国債券」「不動産」「商品・金」など、同じような特性を持つ商品のグループを指します。アセットアロケーションは、その人の資産状況やリスク許容度、運用目的などによって人それぞれで適切な配分が異なります。

SMBC日興証券「初めてでもわかりやすい用語集」より

ポートフォリオとは、金融商品の組み合わせのことで、特に具体的な運用商品の詳細な組み合わせを指します。「ポートフォリオを組む」ということは、どのような投資信託を購入しようか、株はどの銘柄で何株ほど持つか、などの検討をするという意味です。

もともとの語源は、紙ばさみや書類入れという意味で、欧米では紙ばさみに資産の明細書を保管していたことが言葉の由来となっています。

ポートフォリオが具体的な商品の詳細な組み合わせを意味するのに対し、大まかな資産配分のことをアセットアロケーションといいます。

SMBC日興証券「初めてでもわかりやすい用語集」 より

アセットアロケーションをひと言でいうと「資産分配」、
ポートフォリオは「具体的な資産の組み合わせ」を意味します。
以下では収益物件などのアセットを含めておりませんが、
私自身の主要なアセットアロケーション、ポートフォリオをご参考までに示しておきます。

本記事執筆時点の私のアセットアロケーションでは、
大別すると約96%が米国ETF、米国個別株、米国VTIに連動の投資信託で構成。
残り約3%が日本円、約1%がBTC・ETHの仮想通貨で占められております。

ポートフォリオ全体では、
VTIの構成比率が約 47%、QQQ の構成比率が約34%と2つのETFで約80%
であるのが特徴。
一見すると、リスクを取りすぎでは?米国に偏重しすぎでは?と、思われるかもしれません。
しかし、13年にわたり試行錯誤を繰り返し、多くの失敗・成功から、
アセットアロケーションの構成、ポートフォリオの構築に私なりのこだわりをもっています。
アセットアロケーション、ポートフォリオの構成要素や比率については、年齢、収入、家族構成、
働き方、市場環境などの要素を踏まえリスク許容度の変化により、柔軟に対処
していく予定。

なぜ、アセットアロケーションが重要?

先述の通り、アセットアロケーションが資産運用の成果の9割を決定する、と強調しました。
もちろん、相場に入る時期、すなわち資産購入・売却のタイミング、
商品や銘柄選定などに関して、運用成績の決定要因としては見逃すことはできません。
しかし、中長期になればなるほど、アセット配分こそが運用成果に及ぼす影響は、
計り知れなく、リターン獲得において最も大きな決定要因
であると考える必要があります。

大きく3つの理由から、アセットアロケーションの重要性を掘り下げていきます。

  • 株式によるリターンの最大化
    資産運用を行う主な目的である投資家にとってのリターンの最大化を狙う上で、
    的確なアセットアロケーションを組んでいくのは必須条件になるからです。
    株式のリターンは、国債、ゴールド、キャッシュ、コモディティなどと比較した際、
    長期につれて、他を圧倒的する成長を取り込むことが歴史的に証明済み。
    下記の図は投資家のバイブルであるジェレミーシーゲル著
    『株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす~』掲載の有名な一説。
    ご覧の通り、他と比較すると長期での株式の成長優位性は一目瞭然になっています。
    もちろん、どのタイミングでも必ず株式が必ず優位だ、と断定することはできません。
    また、後述する株式のボラティリティ(価格変動幅)がより大きいのも株式の特性。
    ですが、主要アセットとして、株式を確実に組み入れていくことが、
    長期の投資リターンを獲得していく最重要なポイント
    になるのは間違いありません。
    資本主義を前提とする米国中心に世界経済の進展を考慮すれば揺るがないでしょう。
『株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす~』 より
  • リスクコントロール
    資産運用におけるリスクをコントロールしていくにあたっても、
    投資家のアセットアロケーションが大きく問われることになります。
    ここでいう”リスク”とは、各資産価値の変動幅株式におけるボラティリティ
    リスクをボラティリティと捉える根拠については、価格が大幅に上昇、
    あるいは下降する変動幅が大きくなることで、相場の道筋が不透明になるからです。
    ボラティリティの上昇に従い、
    相場の方向性が不明瞭になればなるほど、特定アセットの資金流出となり、
    投資家にとって、着実な資産運用を実行していくことが困難になってしまいます。
    年齢、投資期間、リターン目標、収入、支出などからリスク許容度の把握が最優先。
    株式のみならず国債、ゴールド、現金などの複数アセットクラス(資産の種類)をもち、
    自身にあったアセットアロケーションを目指すことでリスクの軽減化
    に繋がります。

    下記チャートは、約5年にわたるVTI(全米株式ETF)、ゴールドETF、国債ETFの推移。
    他アセットと比較すると、株式ETFであるVTIのボラティリティが断然大きいのが明白。
    長期でリターンが大きい株式ですが、同様にボラティリティも大きいので、
    各アセットをしっかり組み込むことでリスクコントロールを行うのがマストになります。
約5年のVTI(緑色)ゴールドETF(青色)7-10年国債ETF(オレンジ色)の推移
  • 資産運用の継続
    無理なく資産運用を継続していく過程で、適切なアセットアロケーションが前提条件。
    先に述べた通り、運用の中核は株式によるリターンをいかに確保し続けていくかが、
    資産運用の魅力であるからです。つまり、いかに市場から退場しないように、
    リスク管理に徹しつつ投資方針を忠実なアセットを組んでいくかが継続のポイント
    です。
    名著『敗者のゲーム』で強調されている通り、人間の非合理的な感情に左右されず、
    ミスを減らし、市場に居続けることで着実にリターンを享受し続けていくことこそ、
    投資の醍醐味。
    こうした持続性を保つ仕組み化がアセットアロケーションの効力です。

【名著】『敗者のゲーム』から学んだ投資戦略では本記事でフォーカスしている、
アセットアロケーションの重要性に加え、インデックス投資の有用性について力説。
投資家必見の内容ですので、あわせてご確認してみてくださいね。

【米国株】暴落時の対策は?結論:静観→期間分散で買い増し!【歴史の振り返りあり】にて、
長期投資の過程で1度は遭遇する可能性の高い暴落について対策と備えを取り上げています。
リーマンショック+コロナショックのリアルタイムでの実体験をもとに詳細解説。必見です。

理想のアセットアロケーションとは?

私が考えるアセットアロケーションの理想形を共有します。
金融資産(株式、ETF、投資信託などのリスク商品)の保有比率については下記の通り。

「金融資産の保有比率=120−年齢」
《年齢別の金融資産保有比率の目安》
28歳:92%、30歳:90%、35歳:85%、40歳:80%、50歳:70%、60歳:60%

ひと昔前では、「金融資産の保有比率の目安=100−年齢」と広くいわれていました。
しかし私は金融資産の保有比率について、より比重をおく必要性があると年々痛感しています。
このように考える背景を3つのポイントから整理していきます。

  • 年金受給・労働賃金の減額
    現役世代が将来的に受給する国民年金の減額リスクについては、
    様々な要因により受給額が決定していくので一概に減額を断定はできません。
    しかし、物価上昇に伴い実質的な受給額が減少するのは間違いないでしょう。
    現在の年金受給額と15年、20年後ではたとえ同水準を維持できたとしても、
    物価の緩やかな上昇によるインフレで実質的な価値の目減りリスクが高いです。
    また、日本の平均労働賃金はG7の中でも、
    低水準で下記図の通りで、過去30年でほとんど平均賃金が上昇していないことが明白。
    少子高齢化により労働人口の減少に拍車がかかり今後も同傾向が継続する見込みです。
OECD「Average wage」より
  • 定年延長
    先にあげた通り、日本では少子高齢化が進行中で65歳以上の高齢者の割合が現状で約3割、
    2065年には約4割をゆうに超える見込み。相対的な労働人口の減少の影響を受け、
    高齢者による労働がこれからは従来以上に、当たり前になることが想定されます。
    2021年4月施行の改正・高年齢者雇用安定法(厚生労働省)においては、
    65〜70歳までの労働者の就業機会を目的に、70歳までの定年引上げや継続雇用制度など。
    こうした努力義務が新設されたことでより一層、定年延長は広がりをみせていきます。
  • 長寿傾向
    人生100年時代といいわれるように、世界な長寿化が進み日本においても、
    現状の平均寿命は男性81.25歳、女性87.32歳と世界有数の長寿国になっています。
    2065年には男性84.95歳、女性91.35歳に到達すると推計されており、長寿化が進行。
    定年延長であげたように、高齢でも働き続けるのが自然な社会環境になりつつあります。

以上の3つの要因から、私は今後ますます金融資産を保有していく必要性を切に感じています。
私自身、とりわけ、成長性の高い米国株に約13年、試行錯誤を重ねながら投資を継続中。
年齢、年収、家族構成、投資期間などからリスク許容度が明らかになり、
アセットアロケーションに対する考えは多様で絶対的な”正解”がある訳では決してありません。

ですが、自分自身にとって”理想”のアセットアロケーションを追求していくことで、
リターンの最大化・リスク軽減に繋げ、中長期で無理なく資産運用を継続していくこと
が可能。
金融資産に比重をおくアセットアロケーションがますます求められる情勢になりつつあります。

最適解の提案

アセットアロケーション及びポートフォリオを検討される上で、
ぜひ読者様におすすめしたい”最適解”としては、VTI+QQQをしっかり組み込んでいくこと
私自身、約8年にわたりVTI+QQQを中心としたポートフォリオを構築中で、
再現性が高くリスクを抑え、着実にリターンを獲得していく”最適”な手法と自負しています。

【保存版】VTI+QQQ=最適解では、同投資手法について根本的な考え方、保有比率の目安、
リスク要素の整理などを詳細に解説。米国株投資家必見の内容ですので、ぜひご参照ください。

大きなリターンを短期間で得るのは、同等あるいは同等以上のリスクを負う自覚が不可欠です。
レバレッジETFへの集中投資や仮想通貨の過度な保有など、目先の高リターンを狙うのは魅力的。
しかし、長期視点で着実なリターンを獲得し続けていく、腰の強いアセットアロケーション、
ポートフォリオの構築の方が結果として効率的で持続的なスタイルである
と私は考えています。

まとめ

以上より、アセットアロケーションの重要性について述べてきました。
自身の投資方針、運用の目的、年齢、収入などからリスク許容度を逆算した上で、
適切なアセットアロケーションをつくりあげていくことが肝要
になってきます。

安直に流行っている投資・投機手法に流されてしまうと、
偏重したアセットアロケーションになってしまうだけではなく、
相場環境が悪化した時に、リスクをダイレクトに背負うことになってしまいますからね。

繰り返しですが投資のバイブル『敗者のゲーム』では株式投資において、
ミスを最小化し、相場から退場しないようにするか、が勝負の分かれ目と語られています。

私自身としては、リーマンショック、コロナショックをリアルタイムで経験済み。
記憶に新しいコロナショック時には、サーキットブレーカーが発動されようとも今まで通り、
自身の投資方針に従い、VTI・QQQの積極的な買い増しを実行していきました。

たとえ大暴落が生じてもへこたれないメンタルと暴落耐性を保つことこそ、
市場からの退場を回避することができると約13年の株式投資の経験上、学んでいるつもりです。
リスク管理に徹しつつ、適切なアセットアロケーション組むことが解決策であり、
自身にあったポートフォリオを構築していくことが資産運用の本質
であると私は確信しています。

*投資活動は、あくまで自己判断でお願い致します。

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