こんにちは。甘鯛です。
今回は「2022年最新版QQQとVGTの徹底比較」がテーマです。
本記事は以下の読者様の課題解決にお役立てできる内容になっております。
・QQQとVGTってよく聞くけど一体違いはどんなところ?
・結局のところ、QQQとVGTでどちらを選べば良いの?
QQQとVGTの比較については、米国株投資をはじめようと考えている方や、
一方に投資中あるいは投資を検討される方にとって、疑問に生じるトピックではないでしょうか。
約8年間にわたりQQQを積極的に投資し続けている私自身、
実は投資間もない頃に1年7ヶ月程、VGTに投資し短期でしたが実際にVGTの保有歴がありました。
VGTからQQQに移り、QQQは自身のポートフォリをの中核を担い続け、現在に至ります。
また、現状でもQQQとVGTの動向に対しては、両者とも魅力的な投資対象なので、
両者でどれくらいのギャップが生じるのか、について関心があり動向を追い続けています。
本記事では、2022年の最新版としてQQQ・VGTの両者を徹底比較し掘り下げていきます。
QQQ・VGT選択の結論
早速ですが本記事で1番お伝えしたいことから!
・QQQ:NASDAQ100に連動で投資対象が約100社
・VGT:ITセクターに限定され投資対象が約330社
どちらも素晴らしいパフォーマンスですが、迷ったらQQQを選択されるのがおすすめ。
上記をさらに端的に表現すれば、米国のハイテクセクターへの投資では、
QQQ・VGTを利用したETF投資が効率的で、中長期的に高いリターンを期待することができます。
ただし、保有期間がより長期になればQQQ保有の方が優位になる可能性が高いと私は考えます。
以降では、本記事結論の根拠を複数の切り口から掘り下げていきます。
【攻めのETF】QQQをわかりやすく解説では、QQQにフォーカスし詳細を解説。
あわせてご確認頂くことで、より理解が深まる構成となっているのでぜひご参照ください。
QQQ・VGTとは?
ここでは、そもそもQQQとVGTが何かを解説。
QQQは、米国Invesco Ltd.が運用・販売するETFです。
一方、VGT(Vanguard Information Technology)とは、
米国The Vanguard Group, Inc.,が運用・販売しているETF。QQQ・VGTの概要になります。
QQQ | VGT | |
運用会社 | Invesco Ltd. | The Vanguard Group, Inc., |
ベンチマーク | Nasdaq 100 Index | MSCI US Investable Market Information Technology |
投資企業数 | 約100社 | 約330社 |
設定日 | 1999年3月 | 2004年1月 |
運用総額 | 2,009億$ | 549億$ |
分配金利回り | 約0.52% | 約0.76% |
経費率 | 0.20% | 0.10% |
両者で違いになるポイントを整理すると以下の通り。
ベンチマークはNasdaq 100 Index。
約3,300社が上場するNasdaqのうち時価総額の上位約100社の加重平均。
構成セクターは、テクノロジー、ヘルスケア、一般消費、生活必需品など。
VGT
ベンチマークはMSCI US Investable Market Information Technology。
投資対象としては米国の大型、中型、小型のテクノロジー企業約330社。
テクノロジーセクターに特化したETF。
上位組み入れ企業比較
QQQ | 組入比率 | VGT | 組入比率 | ||
1 | Apple Inc. | 11.81% | Apple Inc. | 20.55% | |
2 | Microsoft Corp. | 9.80% | Microsoft Corp. | 17.75% | |
3 | Amazon.com Inc. | 6.87% | NVIDIA Corp. | 6.14% | |
4 | Meta Platforms Inc. | 4.84% | Adobe Inc. | 2.40% | |
5 | Tesla Inc. | 4.56% | Visa Inc. | 2.31% | |
6 | NVIDIA Corp. | 4.04% | salesforce.com, Inc. | 2.10% | |
7 | Alphabet Inc.(A) | 3.69% | Mastercard Inc. | 2.09% | |
8 | Alphabet Inc.(C) | 3.49% | Cisco Systems, Inc. | 1.74% | |
9 | Cisco Systems Inc. | 1.78% | Broadcom Inc. | 1.71% | |
10 | Broadcom Inc. | 1.74% | Accenture PLC | 1.70% |
上記はInvesco Ltd.・Vanguard Group, Inc.が公表している、
本記事執筆時点でのQQQ・VGTの上位組み入れ企業の比較。ポイントを整理します。
・VGTでは、Amazon、Google、Meta、Teslaはテクノロジーに分類されず含まれない。
・Apple、Microsoftを占める割合は現状でVGTでは約38%、QQQでは約21%と差がある。
・QQQにはVisa、Mastercardが含まず、VGTには上位に含まれている。
世界をリードし続ける米国のテクノロジー企業中心のETFなので、
QQQあるいはVGTに見当をつけるのは非常に素晴らしい判断になります。
ですが、QQQとVGTでは、異なる要素がそれなりにあることをまずはおさえておきましょう。
組み入れセクター比較
QQQ | 組入比率 | VGT | 組入比率 | ||
1 | Information Technology | 50.88% | Systems Software | 22.00% | |
2 | Communication Services | 18.40% | Technology Hardware, Storage & Periphera | 21.80% | |
3 | Consumer Discretionary | 16.61% | Semiconductors | 18.40% | |
4 | Health Care | 5.52% | Application Software | 13.40% | |
5 | Consumer Staples | 5.19% | Data Processing & Outsourced Services | 9.70% | |
6 | Industrials | 2.77% | IT Consulting & Other Services | 3.40% | |
7 | Utilities | 0.93% | Semiconductor Equipment | 3.30% | |
8 | – | – | Communications Equipment | 2.80% | |
9 | – | – | Internet Services & Infrastructure | 2.20% | |
10 | – | – | Electronic Manufacturing Services | 0.70% |
上記はInvesco Ltd.・Vanguard Group, Inc.が公表している、
本記事執筆時点でのQQQ・VGTの上位組み入れセクターになります。
ただし、VGTに関してはテクノロジーセクターがほぼ100%なので、細分領域を記載。
QQQでは、力強い米国市場の成長を象徴するテクノロジーが約半分が占められています。
追随する形で、通信、一般消費、生活必需品、ヘルスケア、資本財などでセクターが構成。
現状ではテクノロジーの時価総額が壮大なので約50%となっております。
Nasdaqに上場する上位約100社の時価総額加重平均に沿って、
セクター分散投資がなされているのはQQQの最大の特徴としてあげられます。
要はQQQは現状でハイテクセクター中心ですがセクター分散が効いております。
例えば、PepsiCo、Starbucks、Costco、Moderna、Amgen、Monster Beverageなど、
世界的に競争優位性の高い非テック企業がしっかり組み込まれていることはポイントですね。
一方でVGTでは、先述の通りセクター構成のほぼ100%がテクノロジーであることが最大の特徴。
テクノロジーセクターの縦割りETFで投資対象は約330社。上位〜下位までを広くカバー。
景気動向として、テクノロジーセクターが強い局面では、特にVGTは恩恵を受ける傾向が高く、
近年ではとりわけ構成比率の高いApple、Micrsoftの大きな成長を享受する結果になりました。
反対に、金融政策、金利変動、インフレなどの相場転換期には、
高PERであるハイテク企業にとっては、不利な状況になりVGTは打撃を受けやすい傾向です。
パフォーマンス比較
QQQ・VGTの直近のパフォーマンスに大差はありません。
近年パフォーマンスの微差とその背景、気になる点を解説していきます。
以降は本記事執筆時点の数値で収集のタイミングで異なりますので、その点をご了承ください。


約1年で比較すると、両者のパフォーマンスはほぼ互角。
ただし、現段階でQQQの運用総額は、VGTの運用総額の約3.6倍なので、
チャートのvolumeをみると、両者の出来高に相応のギャップがあるのがわかります。


約3年で比較すると、両者で約20%の差。
約10年では、VGT:約684%、QQQ:約634%と約50%のギャップが生じています。
Apple、Microsoftをより多く含むVGTの方に軍配があがっています。
米国市場の代表指数であるS&Pに連動するVOOの約10年のパフォーマンスが約345%です。
同期間でVOOの2倍近くのリターンをあげたVGT・QQQが、
いかに凄まじい成長を遂げ米国のテクノロジー企業がリードし続けているかが明白。
QQQ・VGTどこで差がつく?
結論でも述べた通り、QQQ・VGTの二者択一で迷われているならばQQQがおすすめ。
両者とも申し分ないほどに優秀なETFであることは間違いありません。
VGTは約1〜10年のパフォーマンスでQQQより優勢で、運用経費率も若干低く素晴らしいです。
しかし、上記を考慮しても個人的にはQQQの方がより魅力的な投資対象であると認識しています。
こう考える背景として、両者で差になると私が捉えているセクター分散効果を解説します。
VGTは米国のテクノロジーセクターに焦点をあわせた、いわば縦割りETFに位置づけ。
QQQはNasdaqに上場する上位100社の時価総額加重平均で組成されますので、
テクノロジー特化のETFではありません。金融政策の転換、金利変動、インフレ時などでは、
高PERのテクノロジー企業にとっては、逆風であり株価低迷に繋がってしまうケースがほとんど。
一方で、景気低迷時に底堅い一般消費財、生活必需品、ヘルスケアなど、
各セクターをバランス良く含むQQQでは、VGTよりもセクター分散効果が期待できます。
長期的な視点では、より高いリターンが望める可能性が今後も高いと私は考えています。

上記チャートは、約20年のQQQ・VGTのパフォーマンス比較。
QQQ:約1,104%、VGT:約960%と通算で約144%の大きな差になっています。
過去は未来を保証されるわけではないですし、相場に入るタイミングや売買頻度などによって、
尺度は異なりますが、長期的にはQQQの方が優位になる傾向になっています。
投資手法
QQQ・VGTへの投資手段としては、主に2つに分類されます。
- ETF
楽天証券やSBI証券などよりETFとして購入する手段。
日本円を米ドルに転換し米ドルで買いつけることで、低コストの運用がメリット。
リアルタイムで売買が可能で指値、逆指値による売却・購入ができるのも良いですね。 - 投資信託
楽天証券やSBI証券などでNasdaq100(QQQ)に連動する投資信託を購入する手段。
ETFのようにリアルタイムでの売買はできませんが、
日本円で100円からの購入が可能で、少額から手軽に運用ができます。
おすすめの投資信託は「iFree NEXT NASDAQ100 インデックス」。
長期運用に向いており、低コストで素晴らしい投資信託ですので非常におすすめ。
ちなみに、VGTに連動するものは、投資信託としては現在ありません。
VGTに投資したい方は、ETFを購入する以外の投資手段はありませんのでご注意ください。

また、QQQ・VGT投資で1点気をつけておきたいこととしては、
QQQ・VGTともに株価の変動性(ボラティリティ)がに高いことがあげられます。
上記表は約5年のQQQ・VGT・VOO(S&P500)のボラティリティ推移ですが、
QQQ・VGTはVOO(S&P500)と比較すると高水準で、株価の変動幅は大きいのが特徴。
QQQ・VGTともに申し分ないリターンを発揮していますが、
いずれもボラティリティの高さを十分に踏まえて、偏重しない投資スタイルがおすすめ。
VTI+QQQが再現性が高く、リスク要素を抑えつつ、
リターンを享受する米国株投資の最適解と私自身は考え8年に渡り実践中です。
【保存版】VTI+QQQ=最適解にて詳細を解説しておりますので、ご参照ください。
まとめ
以上より、QQQ・VGTの比較を行なってきました。
いずれも米国市場を強くリードし続けるテクノロジーセクターを多く含むETFであり、
個別株投資よりも効率的に分散投資が可能でリスク軽減できる点はメリットが大きいです。
今後の両者のパフォーマンスでどの程度の差が生じるかは誰にもわかりませんが、
以下の基準からQQQ・VGTを選定されることをおすすめします。
《QQQがおすすめな方》
ハイテクセクターに限らず新興企業が多く上場するNasdaqの上位約100社に投資をしたい方
《VGTがおすすめな方》
ハイテクセクターに的を絞り上位〜下位企業の成長を広く取り込む形で投資をしたい方
繰り返しですが、QQQ・VGTともに素晴らしい投資対象でリターンの高さは魅力的。
だからこそ、リスク管理に徹し特定のセクターに偏重したポートフォリオにならないように、
バランスを意識した投資を行なっていきたいところですね!
【米国ETF】VUGとは?QQQ・VGTとの徹底比較【2022年最新版】にて、
今回ご紹介したQQQ・VGTと類似ETFであるVUGを取りあげて解説。
それぞれ共通項は多い一方で設計が異なる側面もありますので、要チェックです。
【長期投資向き米国株ETF】一般消費財セクターVCR【VTIとの比較】において、
米国市場を広くカバーするETFのVTIとTeslaやAmazonを多く含む一般消費財セクターETFである、
VCRを比較する形で詳細に解説。一般消費財セクターはテクノロジーセクターの次点で、
高い成長性を誇ります。長期投資家向けの利用価値のあるETFですので、必見の内容。
2022年では、回復銘柄を中心とするバリュー投資が多くの投資家から注目されています。
【米国株の疑問解消】バリュー投資?インデックス投資?2022年最新動向では、
バリュー株とインデックス投資の最新動向を踏まえ、両者を徹底比較しております。
2022年の相場環境を整理していく内容になっておりますので、ぜひご参照ください。
*投資活動は、あくまで自己判断でお願い致します。
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