【2022年最新版】VTIとVOO(S&P500)どっちが良い?徹底比較

VTI

こんにちは。甘鯛です。
今回は「2022年最新版VTIとVOO(S&P500)の徹底比較」がテーマです。
本記事は以下の読者様の課題解決にお役立てできる内容になっております。

・米国株投資でVTIとVOO(S&P500)ってよく聞くけど違いはどんなところ?
・VTIあるいはVOO(S&P500)を購入したいけど手軽な投資手法は?
・結局のところ、VTIとVOO(S&P500)でどちらを選べば良いの?

VTIとVOO(S&P500)の比較については、米国株投資をはじめようと考えている方や、
どちらか一方に投資中の方にとって、多くの方が疑問に生じるトピックではないでしょうか。
8年前からVTIを積極的に投資し続けている私自身、
投資開始時に両者の違いや一体どちらに投資するのが最適なのか迷い続けた経験があります。

また、現状でもVTIとVOO(S&P500)の動向に対しては、両者とも魅力的な投資対象なので、
両者でどれくらいのギャップが生じるのか、について関心があり動向を追い続けています。
本記事では、2022年の最新版としてVTI・VOO(S&P500)の両者を徹底比較し掘り下げて解説。

VTI・VOO(S&P500)選択の結論

早速ですが本記事で最も強調してお伝えしたいことから!

VTI・VOO(S&P500)でどちらに投資すれば良いか迷われている場合、
どちらを選択しても優秀な選択であり、直近のパフォーマンスに大きな差はなく好みの問題。

この結論を踏まえても決められない方に対しては、VTIを私はおすすめしています。


上記をさらに端的に表現すれば、数ある投資対象において、
米国株投資、ETF投資、中でもVTIあるいはVOO(S&P500)を投資対象として検討中ならば、
その時点でプロの機関投資家にも負けない素晴らしい選択に至っている
ことを意味します。

【投資家必見】VTIをわかりやすく解説では、VTIのみにフォーカスして詳細を解説。
本記事とあわせてご確認頂くことでVTIの理解が深まる内容ですので、ぜひご参照ください。

以降では、本記事結論の根拠について、各所から解説を進めていきます。

VTI・VOO(S&P500)とは?

ここでは、そもそもVTIとVOO(S&P500)が何かを解説します。
VTI・VOO(S&P500)とは米国The Vanguard Group, Inc.,が運用・販売しているETF。
まずはVTI・VOO(S&P500)の概要になります。

VTIVOO
ベンチマークTotal Stock Market IndexS&P500
投資企業数約4,000社約500社
設定日2001年5月2010年9月
運用総額2,756億$2,595億$
分配金利回り約1.21%約1.24%
経費率0.03%0.03%

両者で1番の違いになるポイントについては、以下の通り。

VTI
ベンチマークはTotal Stock Market Index。米国の投資銘柄のほぼ100%をカバー。
構成銘柄数は約4,000社で超大型〜中小型株までを網羅した投資対象。

VOO(S&P500)
ベンチマークは米国を代表する著名な経済指標S&P500。米国の投資銘柄の約80%をカバー。
構成銘柄数は約500社で超大型〜中型株が投資対象。

上位組み入れ企業比較

VTI組入比率VOO組入比率
1Apple Inc.5.60%Apple Inc.6.70%
2Microsoft Corp.5.30%Microsoft Corp.6.40%
3Alphabet Inc.3.50%Alphabet Inc.4.30%
4Amazon.com Inc.3.20%Amazon.com Inc.3.90%
5Tesla Inc.2.00%Tesla Inc.2.40%
6NVIDIA Corp.1.70%NVIDIA Corp.2.10%
7Meta Platforms Inc.1.70%Meta Platforms Inc.2.00%
8Berkshire Hathaway Inc.1.10%Berkshire Hathaway Inc.1.30%
9JPMorgan Chase & Co.1.00%JPMorgan Chase & Co.1.20%
10Home Depot Inc.0.90%Home Depot Inc.1.10%
                                       The Vanguard Group, Inc., より

上記はThe Vanguard Group, Inc.,が公表している、
本記事執筆時点でのVTI・VOO(S&P500)の上位組み入れ企業になります。
1位〜10位までの組み入れ企業は全て同じですが、VOOに関しては、
メガキャップ(時価総額の大きな銘柄)の占める割合がVTIと比較すればやや大きい傾向


組み入れ企業の上位10社が資産総額に占める割合の比較では、
VTI:約25.9%、VOO(S&P500):約31.3%の構成となっています。
また、Apple、Microsoft、Google、Amazon、Tesla、NVIDIA、Meta Platformsが占める割合では、
現状ではVTI:約23%、VOO(S&P500):約27.8%となっており、
世界をリードし続けているメガキャップの割合では、両者で構成比率に少々ギャップがあります。

先述の通り、中小型株までを含み米国市場のほぼ100%をカバーするVTI
一方で米国市場の約80%をカバーするVOO(S&P500)の両者の網羅性が起因。
VOO(S&P500)の方がメガキャップの組入比率がやや大きいことをおさえておきましょう。

組み入れセクター比較

VTI組入比率VOO組入比率
1Technology29.50%Information Technology29.40%
2Consumer Discretionary16.50%Consumer Discretionary13.20%
3Industrials12.60%Health Care12.70%
4Health Care12.40%Financials10.80%
5Financials11.10%Communication Services10.40%
6Consumer Staples4.40%Industrials7.80%
7Real Estate3.50%Consumer Staples5.60%
8Telecommunications2.60%Energy2.70%
9Utilities2.60%Real Estate2.60%
10Basic Materials1.90%Utilities2.30%
                                        The Vanguard Group, Inc., より

The Vanguard Group, Inc.,が公表している、
本記事執筆時点でのVTI・VOO(S&P500)の組み入れセクターの比較。
セクター区分や比率で両者の若干の違いがありますが、ほぼ同等と考えて問題ないです。

米国市場を象徴するテクノロジー、一般消費、ヘルスケアなど、
米国市場をけん引し続ける力強いセクターが両者ともにしっかり組み込まれているのが特徴。
時価総額加重平均に従い、バランス良くセクター分散をしながら投資可能な点は、
ETFであるVTI・VOO(S&P500)ならではの特性で利用価値は絶大といえます。


なぜなら、個人投資がVTI・VOO(S&P500)の構成を再現するのは困難で、
両者と同等のパフォーマンスをキープし続けるのはほぼ不可能だからです。
時価総額加重平均の原理にもとづき銘柄・セクターの選択、なおかつ低コストで、
再現性の高い手法で市場平均パフォーマンスの獲得は、合理的な投資対象に位置づけられます。

パフォーマンス比較

結論で述べた通り、VTI・VOO(S&P500)の直近パフォーマンスで大きな差はありません。
ただし、同じではありませんので、近年パフォーマンスの微差とその背景を解説していきます。
以降は本記事執筆時点の数値で収集のタイミングで異なりますので、その点をご了承ください。

約1年のVTIパフォーマンス:約22%
約1年のVOO(S&P500)パフォーマンス:約26%
約3年のVTI・VOO(S&P500)パフォーマンス比較

約1年・約3年で比較すると、両者のパフォーマンスはほぼ互角。

約10年のVTI・VOO(S&P500)パフォーマンス比較

約10年で比較すると、両者パフォーマンスに若干のギャップが生じています。
VTI:約335%、VOO(S&P500):約345%で約10%のパフォーマンスの開きになっています。
ギャップの背景としては、先述したVTI・VOO(S&P500)両者の構成要素があげられます。

【2022年最新版】VTI(全米株式)とVT(全世界株式)どっちが良い?徹底比較では、
VTI・VTを各項目より比較解説しております。全米・全世界の投資対象に共通すること、
異なるところなどを詳細に取りあげております。あわせてご確認ください。

小型株効果とは?

VTIでは全米ほぼ100%が投資対象であり、VOO(S&P500)と異なり、
より広範囲で中小型株までを網羅していることから、“小型株効果”が生じやすくなります。
”小型株効果”とは、時価総額の大きな株式よりも小型株の方が収益率が相対的に高くなる傾向


景気動向、金融政策、地政学リスク、インフレ、長期金利の変動etc、様々な要因が絡みあうため、
あらゆるタイミングで”小型株効果”があるわけではなく、一種のアノマリー(相場の経験則)。
大局的に景気動向が良い時には、小型株の収益性は高く、
反対に景気動向が悪い時には、小型株の収益性は低くなるケースが多くなります。

約20年のVTI・IVV(S&P500)パフォーマンス比較

ですが、20年以上の長期の視点で観測すれば、小型株の恩恵を受ける可能性は高いです。
上記チャートは約20年の期間で、VTI・S&P500連動のIVV(VOOの設定が2010年のため)比較。
ご覧の通り、VTI:約531%、IVV(S&P500):約486%で通算約45%のギャップが生じています。

過去は未来を保証するわけではないですし、相場に入るタイミングや売買パターンなどによって、
今後の両者パフォーマンスでどの程度の差異が生じるかは誰にもわかりません。
しかし、投資期間が長ければ長いほど、”小型株効果”の恩恵をより受けやすいVTIの方が、
多少なりともパフォーマンスに優れる可能性が高いと私は考えています。

また、投資バイブルであるバートン・マルキール著『ウォール街のランダム・ウォーカー』では、
インデックス投資の観点からS&P500指数の優位性を十分に認めつつ、
より包括的な投資対象として、長期で”小型株効果”を期待できるVTIをおすすめしています。
【名著】『ウォール街のランダム・ウォーカー』から学んだ投資戦略にて、
米国株投資家にとって有意義なポイントをまとめておりますので、ぜひご参照ください。

【米国株】暴落時の対策は?結論:静観→期間分散で買い増し!【歴史の振り返りあり】では、
長期投資で多くの方が1度は遭遇する可能性の高い暴落について対策と備えを取り上げています。
リーマンショック+コロナショックのリアルタイムでの実体験をもとに詳細解説。必見です。

【米国株投資】高配当ETFどれが良い?SPYD・HDV・VYM・VIG【比較】において、
人気の高配当ETF各種を紹介。暴落や調整局面では、キャピタルゲインの獲得が難しいため、
インカムゲインを着実に得ていく投資戦略も有効です。VTIやVOO投資を軸におきつつ、
高配当ETFを組み合わせることで、暴落や調整の耐性が高まります。あわせてご確認ください。

投資手法

VTI・VOO(S&P500)への投資手段としては、主に2つに分類されます。

  1. ETF
    楽天証券やSBI証券などよりETFとして購入する手段。
    日本円を米ドルに転換し米ドルで買いつけることで、低コストの運用がメリット。
    リアルタイムで売買が可能で指値、逆指値による売却・購入ができるのも良いですね。

  2. 投資信託
    楽天証券やSBI証券などでVTI連動、S&P500連動の投資信託を購入する手段。
    ETFのようにリアルタイムでの売買はできませんが、日本円で100円からの購入が可能で、
    少額から手軽に運用ができます。おすすめの投資信託は下記の通り。
    いずれも長期運用に向いており、低コストで素晴らしい投資信託ですので非常におすすめ。
《VTI連動の投資信託》
・楽天全米株式インデックス・ファンド(通称:楽天VTI)
・SBI・V・全米株インデックスファンド(通称:SBI・V全米)

《S&P500連動の投資信託》
・eMAXIS Slim米国株式(S&P500)インデックスファンド(通称:eMAXIS Slim米国株式)
・SBI・V・S&P500 インデックス・ファンド(通称:SBI・V・S&P500)

【決定版】おすすめの投資信託では、決定版としておすすめの投資信託を紹介。
結論としている4つの投資信託は同様ですが、選定基準や活用法などを解説。ぜひご確認ください。

おすすめの情報収集

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一方で、株式市場の調整や暴落局面でとりわけありがたい、
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まとめ

以上より、VTI・VOO(S&P500)の比較を行なってきました。
冒頭でも述べた通り、正直なところ両者どちらに投資しても将来的に、
パフォーマンスに大きな差が生じる可能性は低く、選択は好みの問題になります。

《VTIがおすすめな方》
米国市場ほぼ100%をカバーし長期視点で小型株効果を期待したい方

《VOO(S&P500)がおすすめな方》
メガキャップを中心に米国市場の約80%をカバーする代表指数に投資したい方

整理すると上記の通りになります。
繰り返しですが、VTI・VOO(S&P500)を投資対象として検討している段階で、
機関投資家にも劣らないパフォーマンスを期待でき、素晴らしい選択に絞り込んでいます。

ぜひ自信をもって、米国株投資の一歩を進んでいきましょう!

私はVTIをコア、NASDAQ100に連動するQQQをサテライトに位置づける投資戦略を8年にわたり、
実践し続けており再現性の高い”最適解”と捉えています。【保存版】VTI+QQQ=最適解では、
VTI+QQQ投資のポイントを解説しておりますので、ぜひご参照くださいませ。

また、テクノロジーセクターを多く含むQQQと類似のETFでVGTがあります。
QQQ・VGTについては、【2022年最新版】QQQとVGTどっちが良い?徹底比較にて、
両者の違いを解説しております。あわせてご確認してみてくださいね。

*投資活動は、あくまで自己判断でお願い致します。

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本記事でとりあげた「楽天VTI」、「eMAXIS Slim米国株式」の取り扱いがあります。

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